住宅の防音性はどうやって確かめたらいい?
2020年08月18日賃貸マンションでは防音性のスペックがしばしば大きな問題になります。階上階下や両隣の部屋の住人との間で音を巡ってしばしばトラブルになるからです。特に子供がいる家庭では日常生活のなにげない動作が、隣人を刺激して揉め事の原因になることもあります。この点、一戸建て住宅ではそれほどセンシティブにはなりません。しかし隣人が存在する以上はトラブルが勃発するリスクも想定する必要があります。そこで問題になるのは住宅の防音性能をどのようにしてチェックするかです。戸建て住宅の防音をいかに対処するべきか、検討してみましょう。
騒音対策を検討するにあたって最初に確認しておくべきなのは、防音や遮音・吸音などの意義をおさえることです。防音とは室内の音が外部に漏れたり、外部の音が屋内に入ったりするのを防ぐことを意味しています。防音の言葉自体は厳密に定義されているわけではなく、防音性を高める為にポイントになるのは遮音性などをいかに高めるか、その解決策を模索することにあるのです。
遮音性とは、空気中に伝達してくる音を遮断して、外部に漏洩しないように対処することです。具体的には壁面に鉄板やコンクリート、比較的リーズナブルな石膏などが用いられます。これに対して吸音性とは音を壁面などに吸収することで反射を防ぐというものです。このメカニズムを実際に実現するには多孔質な素材を使用し、音を吸い込むという方法がとられます。具体的にはグラスウールやロックウールなどの素材を壁面に採用するなどの方法がとられます。防音性を高めるには遮音性を高めることを基本にして、吸音性を組み合わせることが大事です。
それでは防音性を確認するには、どのようなチェック方法があるのかが問題になります。まず部屋の中央で手を叩いてみて下さい。反響してこないときには窓の外に音が抜ける目安になるので、遮音性の改善の余地があるということになります。また壁を叩くというのもチェック方法の一つです。具体的にはコンクリートなどでは中身がつまったような音が帰ってくるはずです。しかし軽く裏側に反響するようではあまり防音性を期待できないということを意味しています。
ところで防音性は周辺の環境にも左右される部分があります。幹線道路周辺はもちろんですが、バイパス周辺なども季節や時間によっては騒音が気になるところです。騒音で煩わしい思いをしないためには、住宅の防音性を高めると同時に立地条件も事前に入念な確認することをお勧めします。